一礼×三人分

2009年8月17日　本編アップ分からの再掲載です。

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我が家の女子グループ三人の北海道旅行。

 

旅行代理店からチケットの準備ができたという連絡があり、
昨日、受け取りに行ってきました。

この旅行のリーダーであるカミサンは、
係の女性の懇切丁寧な旅程説明に耳を傾け、都度頷（うなづ）いていた。

「ハイ、ハイ」と応えている隣のカミサンを見て、当然、
内容を理解しているものと私は思っていたのだが、それは違っていた。
チケットを受け取って車に戻ると、カミサンが私に質問してきたのである。

　　ねぇ、あの飛行機の番号の説明はどういうことか教えてよ。

 

　　　　　あれっ！？　この旅行のリーダーとして、
　　　　　俺に「アナタは口出ししなくていいです」って、言ってた人は

　　　　　誰だったっけ？

 

　　しょうがないじゃない。

　　だって、旅程表の字が小さくて見えなかったんだから。

 

（言葉で受けた説明に老眼をこじつけるのが笑える。だったら、
帰ってからメガネ掛けてゆっくり読めばいいじゃん、と思うのだが・・・）

 

ならば・・・　　と、

 

からかってみることにした。（笑）

 

 

　　　　　そういえば、確かに搭乗手続きについては詳しく説明して

　　　　　いなかった気がするな。

　　　　　今時、飛行機を利用するのは当たり前のことだから、

　　　　　最早（もはや）説明も不要なんだろうなぁ、きっと。

　　　　　じゃ、教えるけど、面倒くさいから一回しか言わないよ。
　　　　　ちゃんとメモに控えて。

カミサンはペンとメモを本当に用意してきた。（笑）
 

　　どうしたらいいの？

 

　　　　　チェックイン機を使えばそれでおしまい。それだけのこと。

　　　　　空港にあったでしょ。それぐらい知ってるよね。

　　　　　

　　どうやって操作するの？

 

　　　　　過去に何回も俺が操作してるの見てるじゃない。

 

　　自分がやらないと分からないものなのよ。

 

　　　　　それもそうだな。じゃ、詳しく教えてあげる。

　　　　　いいか、先ず手数料３０円が必要。

 

　　手数料？　何、それ？　どこに払うの？

 

　　　　　機械の右横に投入口があるからそこに入れる。

 

　　分かった。

 

　　　　　手数料を払い終えたら、機械の案内通りの手順に沿って

　　　　　番号をパネルから入力する。

 

　　その時、あの説明を受けた部分の番号を使うってこと？

 

　　　　　そう。そういうこと。

　　　　　それと、３０円は一人分だから合計で９０円。お釣りナシだよ。
　　　　　いい？ 分った？

 

　　うん、分かった。

 

　　　　　あ、大事なこと忘れてた。

　　　　　番号を入れる前にもう一つやることがある。

 

　　何するの？

 

　　　　　機械の前でおじぎ。一礼が必要。

 

　　一礼？　そうなんだぁ・・・。

 

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　　　　MUTE

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　　それ、ウソでしょ？

 

　　　　　ホントだよ。三人だから、三回ペコリだよ。

 

　　あなた、手数料３０円もウソでしょ！

 

　　　　　マジだよ。手順通りやらないと飛行機に乗れないぞ。

 

　　絶対、ウソだ！　あなたがそんなことしてるの見たことない！

 

（見たことないから訊ねられたはずなのに・笑）

 

　　あなた、私が何も知らないと思って馬鹿にしてるでしょっ！

 

　　　　　そんなこと無いって。困るなぁ、真剣に教えてるのに。

 

　　私が信じると思ってるの？

 

（信じると思っているからやっている）

 

　　　　　それから、飛行機に乗る前には靴を脱いでから・・・

 

　　うるさいッ！！ 　もういいッ！！！

 

 

もうちょっと早く悟れないんだろうか？（笑）