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2005年から書き始めたブログの別館。本編の再掲載と新しい記事を随時アップしています。
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昨日、帰宅途中の電車内で面白い場面に遭遇した。
もう下車駅に着こうかという時、座席でスマホをいじっていると
左前方で人影が動いた気配を感じた。
顔を上げてそちらに目を向けると、ドアから入ってすぐ先のスペース、
車両の中央で中年のバーコードおじさんが上半身を大きく捻転している。
見たところ、どうやらおじさんには虫がまとわりついており、
それを避けるために身体を動かしているようだった。

おじさんが太っていたせいでそう見えたのかもしれないが、
私には「動かす」というよりも「踊っている」ようにしか見えず、
虫から逃げ惑う切羽詰った表情も加わり、
それは、半ばトランス状態かと思わせるほどの激しいパフォーマンスだった。
その動きの様から、私はてっきりスズメバチのような
かなり危険な虫がおじさんに絡んでいるのだろうと推測した。

が、

目を凝らして見ると、それはホバリングしておらず、
少なくとも蜂のような危ない虫ではなさそうであった。
ただ、おじさんの様子からして、危険ではないが相当に大きな
得体の知れない虫だろうと想像していた私は、
一瞬、壁に止まったその虫を見て思わず吹き出した。
おじさんを踊らせていたのは、ただの「蛾」だったのだ。
それも決して大きくない、ちっちゃな蛾である。

脅威を感じさせないモスラとそれに逃げ惑うおじさんの動きには
見事なコントラストが付いており、当然の如く乗客の視線が集まった結果、
車両の中央は一転して立派なセンターステージと化した。
モスラが再び飛び立ち、おじさんに向かう。

おぉ!

乗客がおじさんに注目する中、
ステージではちょっとした変化が起こり始めていた。
おじさんの周囲には他に四人の乗客が立っていたのだが、
驚いたことに、その人たちもおじさんに合わせて動き出したのである。
多分それは、(おじさんの動きと表情から)ひどく危険なものが
自分の近くで飛んでいると瞬間的に誤った想像をした結果の、
自然な行動だったのだろうが、逆にその動き方が微妙に不自然。

人間の行動は直前に見たものを真似しやすいのだろうか?
ちょっと捻ればよいものを、他の四人もおじさん同様の
かなり激しい円周運動に突入したのである。
ステージは一層賑やかになり、おじさんを中心に据えた五人組は
なんてことないちっぽけな蛾に翻弄され、
まるでEXILE(エグザイル)のようにシンクロして踊り始めた。

なんだか、とても凄いシーンになっていた。

時間にしてほぼ一分間ほどのステージだったと思う。
電車は速度を緩め、駅に進入し、佳境の極みで停車した。

おじさんは通勤カバンを乙女チックに両手で抱きしめ、
今にも泣き出しそうな表情で隙間を突き破るように
ダンサーの輪の中心から飛び出した。
ドアまでの距離はそのまま花道となり、
小走りでホームに降り立ったおじさんの背中からは
「もうイヤ~ッッ!」という心の叫びが聞こえたような気がした。
ステージを退いた後も蛾がついてきた感触があったのか、
おじさんはホーム上でも何度か首をクネクネ、肩をカクカクしていた。
あのおじさん、相当の虫嫌いだったんだろうなぁ。

まさに『Choo Choo TRAIN』
こういう電車に乗車できた日はとても得した気分になれる。
PR
『Amazonプライム』の無料お試しキャンペーンを利用していた。
これ、期間中に一度でも利用するとプロモーション会員登録となり、
後は、設定期間内に解除申告をしない限り正登録に切り替わって
自動的に年会費3,900円がチャリンとAmazonに落ちるという、
よくありがちな仕組みです。

このプライム会員サービスは確かに利点があるものの、
年会費を払ってまで使うほどの効果は感じられず、
お試し期間内だけ使って自動延長になる前に会員登録を
解除することにしていた。

で、

日にちを忘れないように・・・と、
Googleカレンダーにも、期日のラスト七日間全てに
【プライム解除】と書き込み、備えていた。
こんな分りやすいAmazonのトラップに嵌(はま)る
ワケにはいかないのである。

が、

案の定・・・
登録解除期間が終わったことに気付いたのは
日付が変わった1時間後だった。

多分、Amazonのマーケティングでは、

・必ず助平心を出す
・備えはしても実行しない
・脇がゆるゆる
・ムダな支出に痛みを感じない

このようなタイプのユーザーが格好のターゲットだと思われ、
想定通りの私は簡単にAmazonに負けてしまった。

まず、これで一敗。

PCに向かい、「くそっ!」 と思いながら、最近CSで再放送され
耳について離れない『金曜日の妻たちへ』の挿入歌を検索。
Youtubeでは物足りなくなり、PP&M(ピーター、ポール&マリー)の
CDが欲しくなって、気がつくとAmazonのカートにベスト盤を投入。

二敗目。

しかも、

レコメンドでS&G(サイモン&ガーファンクル)のベスト盤を目にして、
多分持ってたような気がするなぁ・・・と思いつつ、これもカートへ投入。

気がつけばあっという間の三敗目。

翌日、きっちりAmazonから品物が届いた。
やっぱり『Amazonプライム』は早くていいかも?
どんどん使った方が便利だなぁ、と思い始める始末で
早速、カミサンが欲しがっていた文具も購入してみた。

ここまで、タイムオーバーから16時間で都合四連敗。

I am a good loser.  

これ、日本語にすると「騙されやすい上客」だっけ?

夏休み明け。
なにやら休み中の友だちの話で盛り上がり、
ワイワイと賑やかに私の前を歩く中学生グループがいた。
彼らを見ていて、ちょうど同じ年頃に夏休みの盆踊りで
仲間と馬鹿笑いした日があったことを思い出した。

それは待ち合わせの呼びかけを頼むと放送してくれるぐらい
広い会場で開かれる盆踊りで、その案内サービスを使って
他愛もないいたずらをしたことがあるのです。

まず、同級生にいたずらをした。
盆踊り会場で別のグループの男子を見つけたことで、
その男子が片想いしている女子の名前を騙(かた)り、
そいつを引っ掛けてみようということになった。

男子を[タカクラケン]、
そいつが好きになった女子を[クロキメイサ]とすると、
こんな感じになる。

  ポン、ポン、ポ、ポ~ン♪

  
    (ピーーーッ♪)
  あ。あ。あ。
  (ピーーーーー♪)
  え~っ。
  ちょっ。ちょっと待って・・・。
  ・・。
  あ。あ。
  (キィーーーーーーン♪)

  あ~。あ、案内係から、お、お知らせいたします。

  ●●町のタカクラケン様、タカクラケン様、
  ■■町のクロキメイサ様が公園入り口でお待ちです。

  あ~。く、繰り返します。

  ●●町のタカクラケン様、●●町のタカクラケン様、
  ク、ク、クロキメイサ様が公園入り口でお待ちです。

案内係のおじさんの緊張気味の声が会場のスピーカーから流れる。

すると・・・

メイサからの呼び出しなど有り得ないのに、すっかりその気になった
タカクラケンは待ち合わせ場所である公園入り口に向かう。
そして、下町の盆踊りのトリの定番である
都はるみの “ 好きになった人” が終わるまで、
来るはずのないメイサをソワソワしながら待ち続けたのである。

面白くなった私たちは、
その案内係のおじさんにもいたずらしてみた。

当時、(理由は分らないが)やたらにツバを吐く同級生がいて、
仲間内では彼を「つば仙人」と呼んでいたのだが、
そんなおかしな名前でも放送してくれるかどうか試してみよう
ということになり、今度は待ち合わせの人物名を[つば仙人]で
依頼してみたのである。

  『これは、苗字が[ツバ]で名前が[センニン]でいいのかな?』
  「はい、そうです」
  『分かりました。じゃ、放送します』

  難易度が高く、且つ、かなり危険な試みになるだろう、と
  身構えて案内係のおじさんに頼んだのだが、町会の役員と思われる
  見るからに不器用そうなおじさんは、意外にも簡単に引き受けてくれた。

  ポン、ポン、ポ、ポ~ン♪

  あ。あ。あ。
  (ピーーーーーーーーッ♪)
  ・・。
  あ。あ。
  (キィーーーーーーーン♪)

  あ~。あ、案内係からお知らせいたします。

  ●●町のツバ・センニン様、ツバ・センニン様、
  ▲▲町の◎◎様が公園入り口でお待ちです。

  繰り返します。
  あ~。

  ●●町のツバ・センニン様、●●町のツバ・センニン様、
  ◎◎様が公園入り口でお待ちです。

  一度騙(だま)せれば恐いものは無い。
  5分後、再びおじさんのところに行き、

  「さっきアナウンスしてもらった[ツバセンニン]ですけど、
  来ないのでもう一度放送してもらえますか?」と、頼んでみた。

  おじさんは気持ちよく引き受けてくれて、再び・・・、

  あ~。あ、案内係から、お、お知らせいたします。

  ●●町のツバ・センニン様、ツバ・センニン様、
  ▲▲町の◎◎様が先ほどから公園入り口でお待ちです。

  あ~。繰り返します。

  ●●町のツバ・センニン様、●●町のツバ・センニン様、
  ◎◎様が公園入り口でお待ちです。

あの時、8回も読み上げてくれた[ツバ・センニン]って、
おじさんは一体どんな漢字で想定していたんだろうか?

大人をからかった、懐かしい夏の想い出。

56's profile
HN:
Goro
年齢:
67
性別:
男性
誕生日:
1957/06/07
自己紹介:
東京の下町(深川)で生まれて育ちました。ギター演奏と写真撮影が趣味。神楽坂と北海道が好きです。
56's hobby 【Guitar】
ギタリストの岸部眞明さんの音楽に出会って感化され、46歳の時からギターを弾き始めました。下記のページに録音音源をアップしています。

◆Goro's guitar play


《所有ギター》
Hiramitsu-SJ 56's custom
Martin-M38
Morris-S55
Yamaha SLG-100S
56’s theater
*******工事中******* 趣味で撮影した写真をBGM付きのスライドショーにしています。
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