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2005年から書き始めたブログの別館。本編の再掲載と新しい記事を随時アップしています。
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もう40年も前の話になりますが、
通っていた深川の中学校の近辺には相撲部屋が幾つかありました。
深川は両国と至近だったせいか、
私の母校には相撲部屋から通学する中学生力士が多かった。
中には通学区域を越境して両国のほうから通っていた同級生もいました。

相撲の興行は年六回の本場所以外でも開催されています。
所謂「地方巡業」と呼ばれる興行ですが、
当時は義務教育下にある中学生力士の巡業参加が問題になり、
帯同禁止措置が取られた頃でした。

地方巡業の期間、彼らは留守番役になります。
後に大関まで出世する琴風関がクラスメートだったので、
仲間と度々佐渡ヶ嶽部屋に遊びに行った。
留守をいいことに、“廻し”を付けて神聖な土俵で相撲をとり、
佐渡ヶ嶽部屋の女将さんから大目玉を食らったこともあった。
近所の公園で横綱琴桜関と凧上げで遊んだり、
大学に入ってからは、両国の駅前のパチンコ屋で
高見山や黒姫山と席を並べて玉を弾いたりもした。

そんなふうに、相撲はずっと日常的に近いところにあったワケですが、
中でも忘れられないのが大横綱の大鵬関です。

横綱のご自宅(=その後の大鵬部屋=現大嶽部屋)は
私の通った小学校の通学区域にありました。
甥子さんが通学されていたこともあって、
学校に屋根付きの土俵を寄贈頂いたり、
大横綱とはいえ身近な存在でした。

小学六年生の12月に、
学級新聞の記事取材でお邪魔したことがあります。
今、考えてみると、
たかだか小学生の校内新聞(しかも模造紙一枚大のクラス新聞)ごときに
時間を割いて頂いたこと自体無鉄砲極まりないのですが、
横綱は嫌な表情も見せず快く迎えてくれました。

リビングルームに通された瞬間・・・

でっかいクリスマスツリーと、
同じく、でっかい大横綱がどっしりと熊のように座って
ツリーの飾りつけをしている姿が目に入った。
そして、やっぱり、どでかいソファに座るとすぐに
『7 Up(セブンアップ)』の瓶とコップが運ばれてきた。
それが人生で始めて飲んだ『7 Up』だったのですが、
そればかり鮮明に記憶に残っていて、何をインタビューしたのかは
もうすっかり忘れてしまった。

ゆえに、

当時の子供の大好きなものの例えとして、
「巨人・大鵬・卵焼き」という言葉の並びが有名ですが、
私の記憶の中ではずっと「巨人・大鵬・7 Up」なのです。


高三の学園祭の最終日がちょうど本場所の千秋楽で、
後夜祭の準備をしている時に、
(先代の)貴乃花が大鵬を破ったという情報が瞬く間に広がった。
どよめきの後、学校中が暫くざわついていたことを思い出す。
あれは、新しいチカラの台頭を喜ぶ空気だったのか、
はたまた、世代交代に衝撃を受けた空気だったのか、
どちらかは分からない。
ひとつだけ言えるのは、
あの頃、みんな本当に相撲が好きだったんだよね。

昨日、その大横綱が亡くなられた。
美しい横綱で大好きでした。

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先週、ちょっとしたことで夫婦喧嘩が勃発した。
いつもと同じで、どちらかが嗾(けしか)けたワケではなく
ある懸案がフックになり、互いの言葉のすれ違いから口火が切られた。
紛争処理を誤った場合は重い時間が長く続くであろうと思われる、
少々根の深い事案での諍(いさか)い。
かなりの危険性をはらんだ中、バトルがスタートした。

      ・
 
   私はこの結婚に失敗したのよ。
 
     (これは毎度の挨拶として受けとめることにしている)
 
   貴方は私に甘え過ぎよ。
 
     (これは口癖のようなもの)
 
   貴方は“上げ膳、据え膳”で良いかもしれないけど、
   私は身を粉にして何から何までやっているのよ。
   私の身になって考えたことがあるの?
 
     (これは真摯に受けとめるべき指摘なので反省)
 
   感謝の気持ちが全く感じられない。
   それが頭にくるのよ。
 
     (感謝をそれなりの形で残しているのでちょっと反攻)
 
 
言葉のパンチの応酬。
殴り合いが続き、バトルインジケーターは上昇一途。
その極みにカミサンが言葉を連射した。
私に向けた一方的な攻撃である。
 
   貴方はこの生活を当然だと思っているんでしょ。
   貴方は自分のことだけしか考えてないのよ。
   昔からそう。
   それがイヤなの!
   私は貴方のお手伝いさんじゃないのよ!!
   あぁ、頭に来る!!!
   それが結婚する前からの貴方の作戦でしょ。
   私のことなんて関係なしに、自分の将来設計しかしてないんだわ。
 
カミサンは結婚に際しての、そして、現在に至っても
私の先見や将来設計が意図的にズルいものであり、
自分には一切気を遣っていない、と主張しているのだ。
 
そこまで言うなら言い返してやる・・・そう思ったが、
躊躇しているうちに言葉を続けられてしまった。
 
   私を幸せにするキモチはあったの?
   なかったでしょ。
   貴方の●●●●を見抜けないで結婚した私がバカだったのよ!!
   そう、●●●●
   貴方には私を幸せにする●●●●が無いのよ!


ん・・・!?

 
    ・
    ・
   mute
    ・ 
    ・
 
●●●●の四文字を耳にして息を呑んだ。
 
カミサンの攻勢に怯(ひる)んだワケではない。
ただ、この喧嘩において、この言葉の持つ意味は
とてつもなく大きいものになると直感した。
絶対に言ってはいけない、一瞬にして終焉を呼ぶことになる
キラーワードのように思えたのである。
 
『あのさ、一つだけ言いたいことがあるんだけどいいかな?』
 
こう口に出すまで言葉を失っていた私の様子を見て、
カミサンは完勝したと思ったのだろう。
上から目線充満で・・・
 
   何よ、言い返せることがあるんなら言ってみなさいよ。
   言えることなんてあるはず無いけど、聞いてあげるわ。
   さぁ、言いなさいよ!
 
これを言ったら本当にお終いだなぁ・・・と、ふと思ったが、
どうしても我慢出来なかった。

じゃ、言わせてもらうけどさ・・・

今、
 
●●●●、●●●●●●●● って、

ご丁寧に三回も決め撃ちしてきた言葉なんだけど
もしかして、それ・・・


ジョン なんじゃない?


絶対に


ジョン じゃないと思うんだけど。


お前の言うとおり、俺は確かに哺乳瓶は持ってないよ。
そんな趣味、ないですから。
 
    ・
    ・
  カミサン mute
    ・ 
    ・
 
 
笑いが止まらず喧嘩ストップ。
何とか使いたかったんだろうなぁ
「ビジョン」を、いや、「ピジョン」を。(笑)
 
カミサンの大オウンゴールで終戦。
 
Good game! 
 
 
 
朝、出遅れた日に限って想定外の事象が起きる。
よくあることです。

先週の木曜日、
カミサンがその典型的なパターンに陥ったのだが、
アクシデントの一部始終を本人から聞かされ、
この人は凄いなぁ、と、あらためて感心した次第。
感心したと言っても珍事を呼び込む能力に関してですが・・・。

   ・

いつものようにローカルの私鉄に乗車。
ローカルとは言え、通勤時間帯のピークで車内は満員です。
背中側から乗り込み、後ろ向きで身体を押し進めます。
これが遠因となって、後々面白いことに・・・。
 
二駅進んで終点の乗り換え駅に到着。
乗客が一斉に下車します。
 
乗り込んだ側のドアがそのまま降車ドアとなって開き、
後ろから押し出されたカミサンは階段方向に向かう。
 
が、その時・・・。
 
    あれっ? 
 
    行きたい方向に身体が動かない。
 
    あれれっ?
 
    何かに引っ張られてる。

    誰? 誰? 私を引っ張っるのは?
 
人混みで団子状態の中、全員が前を向いて歩いているのに
カミサンだけがカニのように横を向いて進んでいる。
 
すぐに、

自分は前を歩く女子高生につかず離れず
一緒に移動していることが分かりました。
 
    何? 何? 私はどうなってるの?
 
    とにかく止めないと・・・。
 
「ちょっと・・・」
 
声を掛けたものの、雑踏の中で女子高生は気付きません。
 
「ちょっと待って・・・」
 
女子高生はまだ気付きません。
 
「ちょっと待ってくださ~いッッッ!」
 
三度目の声掛けで彼女はようやく気付いてくれました。
 
後ろを振り向いた彼女にカミサンが言葉を続けます。
もちろん、ずっとカニ歩きしながら・・・である。
 
「何か引っ掛かってるみたいなんです」
 
『ん?』
 
女子高生は状況が分かっていないようです。
カミサンが彼女に歩調を合わせていたので、
自分の背中に余計な負荷を感じていなかったのでしょう。
 
「あなたのバッグと私のバッグが引っ掛かってるみたいなんです・・・」
 
『えっ!?』
 
指摘を受けて、ようやく女子高生も事態を認識しました。
どうやら、女子高生の背負うザック(ポケット部分)のジッパーと
カミサンが右肩に下げていたショルダーバッグの
ベルト部分(背中側)が、運悪く引っ掛かってしまったようです。
どうしてこんなとこに?・・・と思えるほどのピンポイントで
ジッパーがバッグを噛んでいます。
引っ張ってみましたが一向に外れません。
 
が、すでに階段は目前。
 
危険なので人波の渦中で立ち止まって処理するワケにいきません。
波に呑まれながら、カニと女子高生という変則的な二人三脚の状態で
慎重に階段を下ります。
 
おぼつかない足取りの二人は、
なんとか階段を下りることができましたが、
人波の真っ只中に巻き込まれていることに変化はありません。
 
落ち着く間もなく、今度は改札口が目の前に迫ってきていました。
依然として、カミサンのカニ歩きは続いています。
 
この改札さえクリア出来れば、
前方のちょっとした空きスペースに辿り着ける・・・。
 
希望が見えてきましたが、
二人で通過するにはかなりの難関。
 
カードをかざして通過する女子高生にカミサンが続きます。
定期券は左手に下げたバッグの中にありますが、
右肩をロックされている状態なので上手く取り出せません。
やっとこさ手を伸ばし、ギリギリ指先で引っ張り出せました。
 
    やった! 取れた! 
 
と本人は思ったことでしょう。
 
が、
 
    あれ? 届かない・・・。
 
定期券のセンサー部は改札ゲートの右サイドです。
右肩を固められているため、
カミサンからは背後の位置にあって手を伸ばしきれません。
 
そこで、
 
定期券を左手に持ち替え、
カバンを持ちつつ右の脇の下から手を通すという
高難度の動き(=“シェー” のポーズ)を取り入れて打開を図ります。
 
    良かったぁ。何とか手が届きそうだワw
 
    いざ、ここを抜けん!

そう思ったことでしょう。
 
が、
 
その期待は叶わない。
 
位置を確認するため首を右後ろに捻った瞬間、
視線の先に入った光景に唖然とします。
 
    ア~っッッ、やっぱりダメだぁ~ッッッ・・・。
 
実は、乗り継ぎの関係でカミサンは定期券を二枚使っており、
乗車した私鉄ローカルは挿入するタイプの通常の定期券です。
通過しようとしたゲートはタッチ専用で、
券を入れる挿入口が無いことに気付きました。
 
焦る。焦る。焦る。
 
    このままじゃダメだ・・・。

    そうだッ!
 
ここでやっと思いついたのでしょう。
カミサンはショルダーバッグを肩から外して女子高生に預けます。
ようやく右肩のロックが外れ、開放されました。

脱皮には成功しましたが、
今度は抜け殻の処理をしなければなりません。
ファスナーは思いのほか強烈にバッグの布を噛んでいて
簡単に外れない。

    どうしよう? このまま取れないでいたら遅刻する・・・。

焦る。焦る。焦る。

    そうだ! 荷物を抜いて入れ替え、バッグはこの子にあげよう。

マジにそう考えたらしいが、
他人のザックに抜け殻をぶら下げさせてどうすんの?
あり得んだろ、それ。

結局、二人で数分格闘して一件落着。

   ・

事の顛末に笑い続ける私に向かってカミサンが言う。
 
「人ごみの中でひとりだけ、引きずられて横向きに歩いていたのよ。
 あの恥ずかしさは分からないでしょう」


分かるはずない。
だって、俺、カニじゃないし。
っていうか、普通、階段を下りる前に脱皮するだろ(笑)

 
※小さいのにイイ仕事をしてくれた接点はココ。
 
DSC_0176-1_edit0_b.JPG
 
 
 
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HN:
Goro
年齢:
67
性別:
男性
誕生日:
1957/06/07
自己紹介:
東京の下町(深川)で生まれて育ちました。ギター演奏と写真撮影が趣味。神楽坂と北海道が好きです。
56's hobby 【Guitar】
ギタリストの岸部眞明さんの音楽に出会って感化され、46歳の時からギターを弾き始めました。下記のページに録音音源をアップしています。

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